初代SR500と、右足の筋肉痛
昨日はバイク仲間に付き合い、東京の渋谷へ。
ヤフオクで流れた初代SR500の商談が成立し、売買に立会いました。
1978年式で1979年登録のこのSR、走行距離は実走で約6,500km(メーター交換歴あり)、約30年前のバイクとは思えないほどキレイでした。
取引も無事終了し、いざ出発しようと思うとエンジンが掛からず…。
20時10分から約1時間キックアームが折れるか、私の右足が折れるかというくらいキックをし続けたのですが、エンジンは一向に掛かる気配なし。
諦めが悪い私もさすがに降参し、旧オーナーのケイタイに電話。再度来て頂く事に。
外してもらったプラグは真っ黒でビチャビチャ。
新しいプラグに交換して、旧オーナーがキックをすると5~6回目にやっとエンジンが目覚めました。『多分…SRが別れを拒んでいたのだろうなぁ…』と私は思いました。
エンジンが始動してからは快調♪で、お腹も空いたし何処かで食事でもということに。
すっかり遅くなってしまったため、この時間に開いているところといえばファミレスくらいしかありません。そこでバーミヤンにて、かなり遅い夜食を食べることにしました。
ところが食べ終えて、いざ出発というときに、またしてもエンジンが掛かりません。
汗だくになりながら、またキックを小1時間ほどやり続けたのですが、ここでもエンジンは一向に掛かる気配なし。
『終電も無いし、この辺りのホテルに泊まって、明日の朝、再挑戦しようかな』
『SRのオーソリティが、救世主となって現れてくれないかな』
なんて思いながら、汗だくの身体に冷たいスポーツドリンクを流し込んでいると、何やらSRの周りをうろうろしている男性が…。
私の存在に気付くと
「これ、初期型のSRですよね?」
「ええ、そうです」
「珍しいですね~新車みたいにきれいだし。私も昔、乗っていたんですよ」
「そうでしたか…。これ、実は先ほど友だちが個人売買で購入したのですが、エンジンが掛からなくて困っているんです…」
「蹴らせてもらっても良いですか?」
「ええ、もちろん!ぜひ、お願いします!!」
その男性、ステップの上に立ちながらチョークレバーの位置を少し調整すると、右足でピストンの上支点の位置を出し、そこから軽く一蹴り。すると、
『ストトトトーン』
とあっけなく、エンジンが掛かってしまったのでした。
私と友だちは、目が点になりながら、まさに神業をみた気がしました^^;
その後、その男性からSRのエンジン始動のコツを、以下の通り伝授してもらいました。
1.上支点の位置を出したら軽くキックを踏み、コツンと感じるところでやめて、キックアームを上の位置に戻してから一気に踏み抜く。
2.プラグがかぶった時は、プラグキャップを一度引き抜き、再度キャップがプラグに接する程度の位置で止めると、火花が強くなり、かかりやすい。
私もSRは今まで400を2台、500を1台乗ってきたので、エンジンの始動についてはそれなりに知識があると思っていたのですが、まだまだ修行が足りなかったようです(^^ゞ
その後、この男性と名刺交換をし、「今度一緒にツーリングでも」ということになりました。
『バイク乗りに悪人無し』ですね。本当に有り難く、感激な出来事でした。
なお現在、私の右足が全く使いものになりません…^^;
※追記
このSRは当家のガレージに納まっています。
タイヤが当時(約30年前)モノなので、TT100GPに交換し、ついでに各部の調整をします。
そういえばこのSRと同じものを、以前、近所の車庫で見た記憶が…まだあるのかな?